2006年2月28日

ミュンヘンは、顔が痛くなるような寒さになりました。ま、今日はファッシングで休みなので家で原稿を書いているのであまり寒さも気にはなりませんが。それでも1時間ジョギングをした時には、寒さがこたえました。ついにバイエルン州でも鳥インフルエンザで死んだ野鳥が見つかりました。ジョギングをするニュンフェンブルク城の庭にもたくさんの野鳥がいますが、死んだ鳥は幸いいませんでした。H5N1型ウイルスは、ヨーロッパ全体にじわじわと広がっています。なにか、日本よりもドイツの方が、鳥インフルエンザのニュースの扱い方が大きいような気がします。日本ではあまり大きく取り上げないのでは、パニックを防ぐためでしょうか。

原稿を書いていると、日本では放送禁止用語とか、差別用語として使えない言葉がたくさんあることに気がつきます。NHKで働いている時には、製品名も使ってはいけないので、神経を使いました。たとえばプラモデルとかセロテープという言葉も商標なので使えません。山口百恵がNHKの番組で歌を唄った時に、真っ赤なポルシェを真っ赤な車に言い換えたのには、唖然としました。

確かに、差別を助長したり、人の感情を傷つけるような言葉を使うことには私も反対です。また、そういう言葉は使わないようにしています。それでも、その言葉を使わないと、的確に表現できない言葉があることも事実で、自己検閲というか自分で自分に対して言葉狩りをしているような気分にもなります。たとえばKurt VonegutのSFの名作で映画化もされた XXXXXXX 5なども、日本語には訳せなくなってしまいます。それから諺で「XXX蛇におじず」という言葉も使えません。こうした言葉に対する自己規制があるのは、日本語の奇妙な特徴であります。